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============千葉県 バイオテック メールマガジン============
第8号
2005年3月3日
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千葉県バイオテックメールマガジンは、世界のバイオ関連企業を千
葉県へ誘致することを目的に日本のバイオテック市場の最新情報や
千葉県の優れたバイオテクノロジー開発環境を世界に発信していま
す。
** かずさDNA研究所のKIAAたんぱく用データベース「HUGE」
千葉県にあるかずさDNA研究所では、ヒトと動物のDNA配列解明や目
録策定が行われています。収集した情報のデータベース化も、
cDNA配列解明プロジェクトの重要な一部であり、HUGE (Human
Unidentified Gene-Encoded protein database)という解析情報
データベースもその一つです。ヒト長鎖cDNA(>4 kb)により記号
化された、KIAAたんぱく質と呼ばれるたんぱく質の生理学的機能解\r
明に使われた解析情報のデータベースであり、HUGEは、大型たんぱ
く質(>50 kDa)の記号化を行うために、新規大型遺伝子データを
まとめるために開発されました。これまでに2031のクローンが入力
され、451が手作業で「修正」されており、かずさにはHUGEの他に
も「HUGEppi」と「ROUGE」というデータベースがあります。
cDNA配列解明プロジェクトチームは、KIAA cDNAクローンを使って、
3つの関連プロジェクトに携わっています。1つは、KIAA cDNA配列
の修復で、人為構造(artifacts)の除去や、切断、中断された配
列の修復を手作業で行っています。既に22%が修正済みで、研究の
ためのより良い試薬を提供していおり、また、これらの遺伝子やた
んぱく質の機能解明をより厳密に行うための、たんぱく質同士の相
互作用に関するホリスティックな研究も行っています。これは、
KIAA遺伝子やたんぱく質の機能の特徴付けのみならず、これまで知
られていなかった、たんぱく質同士の相互作用を明らかにするもの
であり、創薬や標的化に役立つ可能性があると言われています。こ
の情報はHuge ppiデータベースに収容されており、もう1つが、こ
れらのたんぱく質の生体内での機能を確認するための、動物モデル
実験システムの開発です。これらのモデルは、行動や疾病の遺伝子
的、生理学的、発達学的研究に寄与するものと思われ、マウス相同
物や特性に関して収集された情報は、ヒトのKIAA cDNAの解明にも
役立ちます。mKIAAと表示されるヒトKIAAのマウス相同物も収集、
特徴付けされており、ROUGEというデータベースに収容されていま
す。
上記3つのデータベースは一般公開されており、入力された各
cDNAは、それぞれKIAA(マウスDNAの場合はmKIAA)に続き4桁の
コードで表示がされています。このコードはマウス、ヒト相同体に
共通して使われていて、各cDNAには遺伝子/たんぱく質特徴表が添
付され、その配列に関して知られているすべての情報がひも付けら
れています。これらのデータベースは、以下のウェブアドレスで閲
覧可能となっています。
HUGE: http://www.kazusa.or.jp/huge
HUGEppi:http://www.kazusa.or.jp/huge/ppi
ROUGE: http://www.kazusa.or.jp/rouge
** 遺伝子変異の新規同定手法
千葉県に本社を構えるTUM GENE, Incと九州大学は、2004年10月、
多種変異を単一チップ上で同時に検出することのできる新規DNAア
レイを開発したことを発表しました。両者は、1999年に既に電気化
学DNAチップを発表しており、今回の発明もバイオベンチャー企業
と大学のあいだの長期に渡る提携の産物であります。一塩基変異多
型(SNP)、欠損、挿入、繰り返し塩基配列(一部)や転座などの
様々な種類の遺伝子変異の低コストでの同時検出を可能にするもの
であり、臨床的応用の可能な有力ツールとして期待されています。
薬効や合併症の予測、遺伝的リスク因子の特定、治療法判断を正確
に行うためには、正確な遺伝子分析ツールが不可欠であります。遺
伝子分析は通常、ヌクレオチドの2つのストランド(らせん構造)
のあいだの溶解温度差を、プローブ(測定用電極)を使って、又は
酵素や光を放出する蛍光プローブを使って計測することによって行
われてきました。しかし、結像システムがあまり洗練されておらず、
大きな場所と資金を必要とするのが難点となっています。
TUM GENE社と九州大学は、DNAセンサー(オリゴヌクレオチドの固
定プローブ金電極)を含む電気化学アレイと、電気化学的活動を表\r
示する鉄ベースの分子であるFND(ferrocenylnaphthalene
diimide)を開発しました。このアレイシステムは、リポプロテイ
ンリパーゼ多型の多種変異などの特徴を持つ遺伝性疾病に対してテ
スト済みで、患者に対して、既知の配列結果に関するテストを行い
50名の患者全員が一致を示しました。しかも、システムは温度耐
性が高く、より少ない労力でより大きな成果を得ることができます。
この電気化学アレイチップとFNDを使ったSMMDシステムは、付近の
ヌクレオチド変異を見つけるのが苦手なものの、単一チップで数種
類の遺伝子変異を検出することができます。
** 企業スポットライト:TUM-GENE, Inc.
TUM GENE社は、研究や医療分野での分析や診断テクニックを改善す
るために、電気化学エンジニアリングとバイオテクノロジーを統合
した技術開発を行っています。TUM GENE のECA(electrochemical
array)システムは、九州大学が開発したECAテクノロジーを活用し
たもの(ECAチップ上に電極を高密度実装したもの)です。このチ
ップは、多プローブ電極(multi-probe electrode)のような機能\r
を果たし、電気化学的変化を計測、数種類の遺伝子変異を1枚のチ
ップで検知することができ、遺伝的分析などの電気化学的計測を必
要とする研究に寄与することが期待されています。
TUM GENE社は、ECAチップを利用して様々な製品化を行っています。
例えば、同一チップで最大10件までの遺伝子変異が検出できる分
析キットで、このチップを使って、急性リンパ性白血病遺伝子変異
の同定と解析も行っています。同社のSMMD (Simultaneous
Multiple Mutation Detection)法を用いることにより、一塩基変
異多型(SNP)、欠損、挿入、繰り返し塩基配列(一部)や転座な
どの様々なタイプの遺伝子変異を同時に検出することが可能となっ
ています。また、データ収集や分析活動を改善、支援するSTR3000
システムも開発しています。
同社は、疾病の診断や治療の技術や手法を開発するため、国内に2
ヶ所の研究施設を設けています。また、感染病や病原体を専門とす
る研究者との提携により、病気の予防と治療のための研究における
分析手法の高度化にも力を入れており、前述の技術や製品もこうし
た提携の成果の一例であります。
TUM GENE社は、千葉県木更津市に本社を、かずさインキュベーショ
ンセンター内に主要な研究施設を擁しています。
TUM GENE社ウェブサイト:
http://www.tum-gene.com/index.html
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